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CMプランナーのネタ元

岡部 将彦

電通のクリエーティブとして17年間。

そして今も広告の企画・制作をなりわいとしている。

 

この業界にいて思うのは、

広告の企画を仕事にしている人間は、総じて勉強熱心であるということ。

 

一回の打ち合わせに各自が準備する案の数は、10案でも少ないと言われ、

そんな打ち合わせを何回も重ね、厳選された3~5案がクライアントに提案され、

ピンと来てもらえなければ、またゼロから。

 

そして、そのような作業が同時並行で複数本走っているのだ。

もちろん、カタチになったところで著作権などない。

 

アイデアを考える職種の中で、もっともひとつひとつのアイデアが

大事にされない職業なのではないだろうかと思うことがある。

 

だからこそ、常日頃の情報のインプット。

言葉を選ばずに言うなら、自分がアイデアを考えるためのヒントを

常に探していないと、とてもじゃないが、回らない。

 

ほんのちょっとしたきっかけや、ヒントが、

目の前の仕事の手助けとなり、ひいては自己の評価につながるのだ。

なので広告企画者と飲みに行ったことのある人はわかると思うのだが、

アルコールが回ってくると、みんななにがしかの分析の講釈をするだろう。

 

あの映画がヒットしたのは、古典的なストーリー展開に○○という構造を持ち込んでうんぬんかんぬん。。

 

あのCM見た?アイデア自体はオーソドックスだけど、最後の持っていき方が新しい。

 

今、使うなら、あの人をああいう役で使いたい。…etc.

みんないつもなにヒントを探して、そして実際の仕事で活かしているのだ。

 

自分が面白いと思ったもの。広告。コンテンツ。

その良さを分析して、ストックし、自分の目の前の仕事に水平移動する。

 

いわば、CMプランナー的「枯れた技術の水平思考」を行っているのだ。

そして、その技術は、広告を仕事としている人のみならず、

すべてのアイデアや企画に関わる人の役に立つものだと思っている。

 

というわけで、今後、この場所を借りて、

僕が実際に見たり、感じたりしたものを例にあげながら、

どうやって、「水平移動」すべきかを書いていこうと思う。

 

そして、こうして書き留めておくことで、

自分自身がアイデアに困った時に、見直す忘備録になれば、

一石二鳥だなと。

岡部 将彦
MASAHIKO OKABE
1978年、大阪生まれ。2000年電通入社。CMプランナー、コピーライターとして数多くの広告を制作。2005年東京コピーライターズクラブ最高新人賞をはじめ、ACC賞ゴールドなど多数受賞。TCC賞審査員、ACCラジオ部門審査員なども務める。主な仕事に、トヨタ自動車「AQUA」「MIRAI」「PRIUS PHV」「C-HR」、プレイステーション20周年特別映像「みんなのゲーム愛にありがとう。」「決断を迫る山田」他。近年はロックバンド・マキシマム ザ ホルモンの映像作品集(DVD)の制作&コミュニケーションを担当するなど広告に限らず、コンテンツ領域でも活動。